2006年01月31日

克雪について 4

克雪住宅のうち、屋根に雪が積もったままで外観から見て一般的な雪下ろしが必要な住宅とまったく見分けのつかないのが耐雪住宅です。
鉄骨構造や鉄筋構造などが一般的ですが木造住宅においても、雪が屋根の上に2メートルまで積もっても耐えられる2メートル耐雪住宅が可能になっています。
2メートルの雪の重みに耐えられる構造が必要になりますので、それ相応の強度を持った構造にしないと建築できません。
当社で建てさせていただいた実例をお話します。
間取り等につきましては”フリープラン”で特別に厳しい条件は加えずにお施主様のご希望に沿ったものとしましたが、結果的には1・2階の主要構造部についてはあまりずれがない形になっています。
構造的な中で一般的な住宅と大きく違った点は外壁の下地に壁の強度を上げるために面材を用いたことです。
加重を点で支えるだけでなく、面で支えることに強度を求めています。
ですから特別に柱の寸法を太くするわけでなく一般的な4寸柱を使用しています。
柱と梁・筋交と面材を合わせた形で支えていきます。
地震対策のために最近はいろいろな外壁下地材が出ていますが同じ効果が耐雪に対しても発揮されます。
ほかに建築金物を多く使い結合部の強度を上げていきます。これは構造計算を行う際に使用する位置・種類について特定されます。
当社では外断熱2重通気工法(ソーラーサーキット工法)の"SCの家”をお勧めしておりますが、その場合には屋根に貼られる断熱材にも大きな荷重がかかりますので、断熱材の座屈にも気をつけなければなりません。
いろいろ施工上の問題はありますが、ここ数年とても多くなっている克雪住宅が耐雪住宅だと思います。
最近は分譲地や旧市街地に多く見かけます。

さて次回は克雪住宅の最後に融雪式の屋根についてご紹介します。





Posted by cpiblog01039 at 19:40│Comments(0)