2006年03月07日

住宅の空調について 3

今回から住まいの暖房について考えていきたいと思います。
暖房の方法はいろいろありますが熱源をどうするかにより分類してみようかと思います。
新潟県では石油(灯油)を使ったものが最も一般的だと思います。
種類としては石油ストーブ・石油ファンヒーター・石油FF式ファンヒーター・ボイラーと不凍液を利用しての温水床暖房とパネルヒーター等…
この中で今の住宅に使わないほうがいいと思うものが石油ストーブや石油ファンヒーターの開放型の暖房設備です。
開放型というのは機械から直接室内に汚れた空気を放出します。そしてそこにはかなりの水分も含まれます。
一般的には燃焼した灯油と同量の水分が放出されるといわれています。
1970年代のオイルショック以後、国の政策により住まいの省エネ化が奨励され、高断熱・高気密化が進み最近の建物は外部と接する面には断熱材が使われ、窓や玄関戸の性能も良くなり、隙間風はほとんど入らなくなりました。
室内に放出された水分を含んだ汚れた空気は隙間風(通気)や機械による換気によって全て室外に排出されるわけではなく、かなりの量が室内に残ったままになります。
その空気は室内の温度の低い窓際や暖房の効いていない部屋に流れ込み、そこで冷やされ水となって結露します。
開放型の暖房器具を使い続けることにより、大量の結露が発生し、住宅の寿命を縮めるだけではなくいずれ結露によって引き起こされたカビやダニなどにより、人体にもいろいろな悪影響を与えます。
今建てられている住宅の多くには2003年の建築基準法改正により24時間換気システムの設置が義務付けられています。この換気システムの設置が義務付けられている住宅であれば全ての住宅にこのような現象が起こりえます。決して高断熱・高気密のレベルで変わるものではありませんので充分な注意が必要です。
次回は石油を使った暖房でも空気を汚さない方法についてお話します。


Posted by cpiblog01039 at 10:00│Comments(0)